＊用語集＊

簡単なものですが、ご参考までに…

アム・アザゼル 半人半天使の種族。人間に知恵や技術を授けたことで神の怒りを買った堕天使アザゼルが、自身の精霊を飛ばして一人の処女を孕ませたことにより生まれた者を始祖となす。肌が白いのが特徴。各々１人〜３人の守護天使を持ち、エノク語を鍵とする様々な魔法を使うことができる。使える魔法の種類や威力は、守護天使の階級によって大きく異なる。繁殖力が弱く、女は通常一度しか妊娠、出産できない。
シェアール ヘブライ語で「残りの者」を意味する言葉。アム・アザゼルと世界を二分する。大洪水ののち、アザゼルの機転によって生まれたアム・アザゼルに対抗するため、神によって残された者たちの子孫。魔法に対抗するため、神に知恵や技術、強い生命力を与えられた。
影道（シャドウ） アム・アザゼルとシェアールのハーフ。遼牙や、「Rosy Angel」に登場した惣芳がこれに当たる。国によってその扱いはまちまちだが、現在では基本的な人権は保障されている。しかし影道が王となるには、多くの制約が課せられる。その行動は神殿庁の監視下に置かれ、妻も「祝女（はふりめ）」と呼ばれる巫女から娶らねばならない。
酒姫（サーキィー） 酒宴などで主人の傍に控え、酌をしたり衣装の裾を直したりなど世話をする者。実際にはそれだけでなく、閨で性の相手もする。選りすぐりの美少女、美少年が召し上げられる。権力誇示の道具と考える者も多く、美貌の姫を美しく飾り立てて傍に付かせることで、己れの権力や財力を知らしめる。政争などに巻き込まれることも多く、謀殺せられることも多い。
守護天使 文字通り、アム・アザゼルを守護する天使。アストラル界に棲み、肉体を持たない。エノク魔法を駆使するが、人間界に直接干渉することはできない。厳格な階級制が敷かれ、四大の塔（火・水・地・風）の頂点を担う天使長や、その他のあらゆる現象を統轄する大天使を筆頭に数億の天使が存在すると言われるが、精確な数については不明。
魔法 物質世界の上位に存在するといわれる「アィテール」への扉を開くことで、本来は天使のみが有する魔力を召喚し、攻撃や治癒などを行う。重要なのは守護天使との対話（ディベル）を深めることで、これにより様々な呪文を授けられる。
「汝の意志することを為せ」 守護天使との対話が完遂したことを示す言葉。これを境に、様々な呪文を授けられる。
覚醒 アム・アザゼルが、天使族としての本来の姿に変容すること。通常はある試練を乗り越え、守護天使の審判を受けて認められなければならない。
光態（オル） 光輪と羽を持った、最も天使に近い姿。一度覚醒することによって、それ以後は自分の意志で召喚することができる。
神聖高位魔族 別名「カドゥーシュ」は、「神聖」を意味するヘブライ語。天使長や大天使クラスを守護天使とする一族。強大な魔力を持ち、戦闘時には指揮官として前線に赴く。広大な領地を与えられるなど優遇されているが、それ故に反感を買うこともある。
翡衛城（ひえいじょう） アム・アザゼルの本拠地。歴史的大戦時には、城自体が母艦となって圧倒的な攻撃力を見せると言われているが、その姿は古文書に残されているのみで、真実は分からないとされている。
神威軍 別名「ゴーエール」はヘブライ語で「贖う者」「血の復讐をする者」の意。シェアールの本軍。
審問所 危険思想を持つ者や、アム・アザゼルの血が混入している疑いのある者などを尋問し、粛清する宗教的機関。中央神殿庁の管轄下にある。常時１１人の審問官により構成される。所内は神の領域とされ、如何なる公の権力も介入できない。連行された者は強制労働や拷問の末の“事故死”が待っていると言われ、非常に恐れられている。
『聖典』 神に叛いたアザゼルの堕天から、神の怒りによる大洪水、アム・アザゼルの誕生、シェアールの誕生まで、いわゆる「超古代史」について書かれた書物。その権威は絶対で、シェアールの学校では繰り返し教え込まれる。
『瑠璃の彼方』 「滅びの谷」で緋鞘と颯舞が見つけた古文書。文書中の言葉を取って名付けられた。超古代と中世の間に位置する「古代」について書かれた歴史書。
溯行の術 星辰の運行を司る大天使オファニエルの先導により、霊魂と精神の混合である精妙体を飛ばして過去を見る術。「瑠璃の彼方」に記述された古代世界の真偽を確かめるため、颯舞が敢行した。
古代世界の記憶 二種族が平和共存していた世界の記憶。種族間の憎悪を煽るため、神により封印された。
福音者 アム・アザゼルとシェアールが共存する平和世界を理想郷とみなし、その実現のため地下活動を行う者。両者からは異端者とみなされ、厳しい粛清の対象とされている。大陸の各地にセクトがあり、表向きは普通の生活を営んでいる。ゲリラ的な攻撃により、アム・アザゼルとシェアールの両軍を翻弄する。真朱によれば、彼らは第三の勢力となって大陸を武力制圧するのが目的だという。
寄生する神 別名「シェキナー」。神の形態を表した言葉。地上に直接干渉できないため、その意志を顕現させるには洪水や噴火、雷などの自然現象に寄生して力を揮うしかない。
混沌の谷 最も陰府に近く、嘗て堕天使アザゼルが神によって捕縛された場所との言い伝えもある。また、ここに古代世界の記憶が封印されたことを緋鞘と颯舞が突き止めた。
紫衛那（しえな） 遼牙の統治する国。小国ながら、オリーブの栽培と酪農などを国の根幹産業とし、地道ながらも経済的発展を遂げた。いち早く農奴を解放するとともに、審問所の公開処刑を禁止するなど、進歩的な一面も持つ。
架越（かえつ） 紫衛那と西に国境を接する国。軍需産業を中心に栄えた大国だが、紫衛那の発展に学び方針を転換。農業や酪農にシフトしつつある。国王は聡明且つ高潔な人柄で民に愛されていたが、その死去により息子の青琳が即位し政情は混乱した。
冬摩（とうま） 紫衛那と北に国境を接する国。
璃州（りしゅう） 遼牙の叔母である夕凪が嫁いだ国。貿易や流通で栄えた海洋国家であるが、その分海賊による被害は深刻で、多くの兵力を海上の護衛に送っている。



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