おめでとうございます
─ひにゃさんからのお祝い─
♪ (カラン カラン)
光「いらっしゃいませ、あ！どうぞ、」
慧志「こんにちわ」
颯月「チーィス！ 」
光「今日も仲良しさんだね」
颯月「こいつ俺しか友達いないから！」
慧志「煩い。あの僕いつもので」
颯月「俺も！ 」
光「あははは、本当に仲良しさんだね！はい！カフェオレとフルーツチョコパフェ、チョコたっぷりだね！ 」
颯月「さっすが！お兄さん！ 」
♪(カラン カラン)
光「いらっしゃい、あ！ランチありますよ」
啓太「腹減ったぁ。今日は何？ 」
光「啓太さんの好きなブリの照り焼き、カニクリームコロッケ、大根のお味噌汁、ひじきの煮物、あとコーヒーです」
啓太「豪勢だな。」
光「はい！愛が大きいから！ 」
啓太「声でかいよ！恥ずかしいからやめなさい！ 」
光「あははは、はーい！ 」
颯月「なぁ、お兄さんあんなに笑うんだな！はじめまして見たかも！ 」
慧志「お兄さんだって気の知れた人の前では笑うよ」
颯月「そっか。で、何で俺達また此、来たの？ 」
慧志「あぁ、また親から手紙来た」
颯月「なんて？ 」
慧志「『3月20日、必ずバカと一緒にいつもの店に行きなさい。そこで新しい指示があるまでステイ！』と、だけ書いた手紙が枕元にあった。」
颯月「俺らの親って誰なのかなぁ」
慧志「知らない。でもいつも唐突に物を言う奴だからきっとろくでもない奴なのは確かだ」
颯月「そっか……」
啓太「そう言えば、今日会社のデスクにこんなものがあった」
光「ん？なんですか？手紙……」
啓太「俺らの親って人からだ」
光「『これを読んでいるであろう光くんへ。今君のお店におじさんは来てますか？そして君のお店に来ている若い男の子二人いますか？名前は慧志、颯月と言います。いたら此方に名前を呼んで来てもらってください！』って書いてる」
啓太「若い男の子二人ってあの子達？ 」
光「たぶん……慧志くんに颯月くん？ 」
慧志「はい」
颯月「あ？お兄さんなんで俺らの名前を知ってんの？」
光「嫌、あの、手紙……」
啓太「俺らの親って人から手紙が送られてきたんだよ」
慧志「それなら僕達にも来ました！そしてこの店に来るようにとも言われて」
光「兎に角こっちに来てくれるかな？ 」
♪(カラン カラン)
「郵便です！望月さん宛に」
光「俺です！ありがとう」
啓太「誰？ 」
光「親さん。読みます！『皆集まってますか？光、おじさん、慧志、バカ！君達に集まってもらったのはほかでもありません！大事な、大事な！今日は皆のそして親の大切な人のお祝いです！凛さんの10周年記念です！そこで君達には凛さんを盛大に祝って頂きたいと思ってます。私は信じてる……君達にしか出来ない最高のお祝いを、じゃ、』って書いてる」
颯月「凛さん？ 」
慧志「親のお姉さんで、侑や、あのクズの親さんだよ」
光「俺達は何度かお逢いしたことはないけど料理を作らせていただいたかな、」
啓太「あぁ、そうだな。10周年って凄いな！って何をどうお祝いしたらいいのかな？ 」
颯月「俺達なりのお祝いかぁ……」
光「俺は料理を、凛さんの好きなカルボナーラ、ワインは赤ワインを用意します！あとは……」
慧志「余興……ですかね？」
啓太「余興か！ 」
颯月「慧志、余興ってなんだ？」
慧志「歌ったり踊ったり一発芸みたいなもん」
颯月「歌か！俺歌、超得意じゃん！ 」
慧志「やめろ！音痴だろ」
光「じゃ、今晩、皆で凛さんのお祝いしましょう！それまで皆どんなお祝いをするか決めて啓太さんのお家に集合ね！ 」
啓太「うちかよ！？まぁ、いいけど君たち家わからないよね？ 」
慧志「大体分かります」
啓太「え？なんで？ 」
颯月「じゃ、今晩おじさんちな！ 」
啓太「嫌、そこサラッと流してるけどなんでうちが分かるの？ね？無視かよ？ 」
光「はい！解散！」
～ その晩 ～
♪(ピンポーン)
光「はーい！いらっしゃい、入って」
慧志「お邪魔します」
颯月「しまっす！ 」
啓太「本当に来たんだ……よくわかったね」
颯月「あぁ！なんか匂いでわかった！ 」
啓太「え？あの子ナニ？嗅覚犬並みだよね？！ 」
慧志「ただのバカです、気にしないでください」
啓太「君やたらクールだよね……」
光「さぁ、料理も用意出来てるし、皆余興の準備はいいかな？ 」
慧志「僕は芸とかそんなの持ってないのでいちばん得意なツボマッサージをプレゼントします」
啓太「渋いなぁ」
慧志「よく父にするんですが気持ち良いって言われます」
啓太「お父さんはいくつなの？ 」
慧志「46歳です」
啓太「……。光、俺と5つしか変わらないよ！俺にもこんな大きな息子が……いた、いたなんて」
光「嫌、慧志くんは啓太さんの息子さんじゃないから！歳が近くても違うから、ってなんで泣いてるんですか！ 」
颯月「おじさん、鬱？ 」
慧志「それを言うなら更年期障害だろ」
啓太「君たち本当に酷いよね……最近の子は怖い！ 」
光「もぅいいから、で？颯月くんは何を？ 」
颯月「俺は歌！俺のこの美声を凛おねぇちゃんに！」
光「何歌うの？楽しみだね！ 」
颯月「やっぱ、ヤンキーはあれっしょ！(アカペラ)ツッパルことが男の～たった一つの勲章だって～♪ 嶋大輔っ！ 」
慧志「やめろ、音痴」
啓太「君いくつよ……って、君ヤンキーなの？！ 」
颯月「おぅ！俺はヤンキー！おじさんは何だ？ 」
啓太「お、おじさんはリーマンだ！ 」
颯月「リーマン！なんだ？強いのか？ 」
啓太「嫌、強くはない」
颯月「なんだ、弱いのか！ 」
啓太「……」
光「啓太さんは何するの？ 」
啓太「俺も歌う。俺の十八番聴いて下さい……そんな時代もあぁ～たねといつか話せる日がくるわ～♪」
慧志「暗っ……」
颯月「慧志やっぱおじさん、鬱だよ！ 」
啓太「中島みゆきの時代は名曲だ！ 」
光「まぁまぁ、そろそろ凛さんをお迎えする時間なんだから皆ちゃんとして！ほら、啓太さんネクタイ曲がってます！ 」
慧志「颯月、ズボンからシャツ出てる、ちゃんとしろ」
颯月「はいはい」
啓太「じゃ、皆で凛さんがいらっしゃったら合わせて言うんだよ！ 」
♪(ピンポーン)
颯月「来た！！ 」
光「はーい！いらっしゃいませ～♪ さぁ、どうぞ、中へ……」
啓太「せーの！ 」
啓太・光・慧志・颯月
「凛さん！10周年おめでとうございます(*^▽^)/★*☆♪これからも素敵なお話を書き続けてください！ 」
啓太「さぁ、狭い所ですが今日は光の作った料理を堪能してください！」
光「凛さんのお話全て美しくて読んでて心が暖かくなったりドキドキしたりいろんな感情が涌き出て楽しいです！今度俺と啓太さんもちょこっと出してください♪ 」
慧志「いつも兄がお世話になってます！凛さんの中で生きている侑は僕でも知らない侑の一面が見えて嬉しいです。これからもあいつをよろしくお願いします……この事は内緒にしてください。」
颯月「あ、慧志恥ずかしがってる」
慧志「うるさい！バカ」
颯月「凛おねぇちゃん、今度俺いっぱい出して！俺いっぱい動くよ！きっといい活躍するぜ、俺バカだからあんまり頭賢い事は言えないけど凛おねぇちゃんを笑わせる事は出来ると思うからまた俺で笑ってよ！ 」
啓太「じゃ、皆で飯食って余興見てもらおぅか！さ、凛さん座って」
颯月「俺、歌います！ 」
慧志「バカ！早いよ、先食えよ」
颯月「ツッパルことが男の～」
啓太「あ、君抜け駆けはイカンよ！歌います！そんな時代もあぁ～たねと～」
光「あはははは」
慧志「はぁ～……」
おしまい。
※ひにゃさんからの頂き文です！ ちなみに啓太さんと光さんは、ひにゃさん宅の素敵カップルです♪作品は、こちら（pixiv）から読めます。GO！GO！
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